Q & A

耐摩耗溶接棒の種類をたくさん取り揃えていますが、摩耗にはどのような種類があるのでしょうか?

金属の摩耗原因としては、金属間摩耗、土砂摩耗、熱による摩耗等原因はいろいろですが、大まかに分類すると下表のようになります。

金属の摩耗原因
摩耗
(Wear)
摩擦(Friction)
平滑(Smoothing) 摩擦が原因で金属が磨かれる
焼付き(Seizure) 金属同士が過熱又は過圧のために動かなくなる
擦り傷(Galling) 摩擦により一方又は両方の金属から細片が剥脱していく
摩剥(Abrasion)
えぐり(Gouging) 深い引っ掻き
研磨(Griding) 金属と接触する非金属物質による摩耗
ひっかき(Scratching) 金属及び非金属物質による引っ掻き
エロージョン(Erosion) 流体中の微粒子による引っ掻き
衝動(Impact)
亀裂(Cracking) 結晶粒界における応力と腐食による分離
変形(Deformation) 機械的な塑性変形
キャビテーション(Cavitation) 圧力の種々な形式によっておきる塑性変形
フレーキング(Flaking) 内部の微少割れ
裂開(Cleavage) 結晶面における内部原子力の急激なる弛緩
振動(Vibration)
亀裂(Cracking) 結晶粒界における分離
フレッテング(Fratting) 高い局部応力による結晶粒界の割れ
疲労(Fatigue) 冷間加工による応力亀裂
歪(Distortion) ジメンションの機械的変化
熱(Heat)
亀甲割れ(Crazing) 内部断面の疲労による微少割れの伝播
軟化(Softening) 組織変化
成長(Growth) 結晶が大きくなる
クリープ(Creeping) 荷重下のもとで塑性変形する金属の軟化
亀裂(Cracking) 熱応力、収縮応力間脆性亀裂
析出(Precipitation) 金属元素の偏析
腐食(Corrosion)
溶解(Solution) 分解、瓦解する
孔食(Pitting) 金属表面における耐食性の低下
スケーリング(Scaling) 溶融金属上の酸化物
酸化(Oxidation) 酸素との接触による損失
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